第4回 腎動脈エコー
症例から学ぶ ビギナーのための血管超音波検査テクニック/エキスパートのための血管超音波検査テクニック
腎動脈エコービギナーのための
超音波検査テクニック
東北大学病院生理検査センター 主任臨床検査技師
三木未佳
高齢化や生活習慣病(高血圧症、脂質異常症、糖尿病、喫煙、肥満など)の増加に伴い、動脈硬化疾患と深く関連する腎動脈の超音波検査が普及しています。腹部超音波、血管超音波の中間ともいえる腎動脈超音波検査は、主な目的は腎動脈の狭窄の有無ですが、腎臓の形態をみることと腎動脈の血行動態をみることが検査の目的となります。腎動脈超音波の対象となる疾患としては、腎動脈狭窄症、腎動脈瘤、腎動脈解離などが挙げられ、二次性高血圧が疑われる場合に施行されます1)。
1)腹部大動脈の観察(血管壁の性状、動脈瘤の有無、解離の有無)
2)腹部大動脈の血流速度測定
3)腎動脈起始部の観察
4)腎動脈起始部の血流速度測定
5)腎臓のサイズ、形態観察
6)腎内動脈の血流計測