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第16回 血管超音波の精度管理 ~国際的基準 ISO 15189 に基づいた精度管理法~

症例から学ぶ ビギナーのための血管超音波検査テクニック/エキスパートのための血管超音波検査テクニック

第16回 血管超音波の精度管理 ~国際的基準 ISO 15189 に基づいた精度管理法~



ビギナーのための超音波検査テクニック

 

東北大学病院生理検査センター 主任臨床検査技師

三木未佳/

同センター診療技術部生理検査部門長・三木俊


 一口に血管超音波と言っても、近年は、頸動脈、腹部大動脈、腎動脈、下肢静脈、下肢動脈、上肢血管(シャント作製前後の評価)など全身の血管が評価の対象となる。

 超音波は、非侵襲的でCTやMRIなど他の画像検査より簡便に行うことができるため、広く普及し、スクリーニング検査から精密検査まで幅広く実施されている。一方で、検査結果が検査者の技量に左右されるという欠点がある。その欠点を補うためにも、血管超音波の精度管理=標準化が必要である。

 検査結果は、診断、治療方針の決定、予後推定に重大な影響を持つものであり、「精確な結果」を診療科へ提供することが検査担当者の責務である。そのための能力を有していることを証明する手段の一つとして、ISO(国際標準化機構)の15189 認定(臨床検査室の品質マネジメントと技術能力に関する認定)1)を取得する施設も増えており、当院もその一施設である。施設の規模によって実施すべき事柄に差異はあるが、患者がどの病院で検査を受けても同じ結果であることが理想であり、そのためにも精度管理を行わなければならない。

 今回は自施設の例を提示しながら、血管超音波の精度管理について述べたい。


■ 精度管理

 精度管理は、内部精度管理と外部精度管理に分けて考えることができる。

 内部精度管理は、施設内における機器の保守管理、検査者の技術・知識の標準化であり、外部精度管理は、臨床検査技師会が主体となり行うフォトサーベイに参加することで、どの医療機関で検査しても同じ検査結果が得られることを理想としているものである。

症例から学ぶ ビギナーのための血管超音波検査テクニック/エキスパートのための血管超音波検査テクニック

本連載は、血管エコーに従事する、もしくは今後血管エコーを行っていく検査技師の方をメインの対象者としてしている。ビギナーの方にも、エキスパートの方にも、どちらの方にもすぐに現場で役立てていただけるよう、執筆者には1回ごとに基本と応用(症例)を掲載し、1回で読み切れる内容にまとめていただいている。血管エコーについて、「エキスパートの独自のテクニックを知りたい」「他施設でどのようにしているのかを知りたい」「画像(動画)を見たい」という方には、血管エコーについて深く学べるお勧めのコンテンツである。

324円/1記事(税込) 毎月15日発行(著者および編集の都合により発行が前後することがございます)

筆者プロフィール

三木 俊/八鍬恒芳/川﨑俊博ほか

三木 俊(東北大学病院)/八鍬恒芳(東邦大学医療センター大森病院)/川﨑俊博(西宮渡辺心臓・血管センター)

三木 俊/八鍬恒芳/川﨑俊博ほか

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