第14回 バスキュラーアクセスにおける機器の調整法と形態的病変を捉えるコツ
症例から学ぶ ビギナーのための血管超音波検査テクニック/エキスパートのための血管超音波検査テクニック
バスキュラーアクセスエコービギナーのための
機器調整法とエコー操作法
東邦大学医療センター大森病院 臨床生理機能検査部副技師長
八鍬恒芳
バスキュラーアクセス(vascular access:VA)のエコーは、シャント不全の診断や穿刺などで使用されますが、そのためには基本的な超音波機器の知識や走査法を習得しておく必要があります。ここでは、超音波機器やプローブの種類、特徴、検査手技のコツなどについて解説します。
超音波機器の種類や用途について
1)超音波機器の種類
超音波機器は、大型のハイエンド機器から小さなハンディタイプまでさまざまな種類があります。ハンディタイプのものは血管を観察するだけのシンプルなものが多く、エコー下穿刺などに向いています。ノートブックタイプのものはドプラによる流量計測など、VAで求められるエコーデータのほとんどを網羅できますが、汎用機に比べると操作性は劣ります。使用場所と用途を考慮して最適な機器を使用するのが理想的です(図1)。