第2回 頸動脈エコー
症例から学ぶ ビギナーのための血管超音波検査テクニック/エキスパートのための血管超音波検査テクニック
東邦大学医療センター大森病院 臨床生理機能検査部副技師長
八鍬恒芳
頸動脈エコービギナーのための超音波検査テクニック
頸動脈エコーにおいてスクリーニング時に感度良く狭窄病変を捉えることは必須です。日常的に良く遭遇する内頸動脈(internal carotid artery:ICA)の狭窄病変については、超音波医学会の標準的評価法やAHAのガイドライン1でも推奨されるように、狭窄部の収縮期最高血流速度(peak systolic velocity:PSV)や、総頸動脈(common carotid artery:CCA)のPSVとICAのPSVによる流速比(PSVICA/PSVCCA)で評価するのが基本となります2、3(表1)。この推定狭窄率を正確に捉えるための手順を記します。