広がるつながる バスキュラーナーシング 第3回:「脈管診療に超音波検査を役立てよう!」「末梢血管の超音波検査」ほか
広がるつながる バスキュラーナーシング
脈管診療に超音波検査を役立てよう!
医療法人松尾クリニック理事長
松尾血管超音波研究室室長
松尾 汎
「脈管」は、血管(動脈と静脈)およびリンパ管の総称です。したがって、脈管疾患には、動脈疾患(虚血、瘤破裂・解離)、静脈疾患(腫脹、うっ血)およびリンパ疾患(リンパ浮腫)が含まれ、それらは全身に生じます。
超音波検査は、心臓や腹部臓器はもちろん、血管や体表臓器など超音波が届く部位・臓器を無侵襲に、形態のみならず、血流や機能の推定も可能で、今や現代医療には欠かせない診断法の一つです。
全身に何らかの症状があるとき、その原因を探る必要があり、病歴聴取や身体所見のほか、患者さんに負担なくできる検査の一つに、「超音波検査」があります。