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第4回 運動器エコーの基礎③:各組織の正常エコー像

運動器をエコーで診る!

第4回 運動器エコーの基礎③:各組織の正常エコー像

各組織の正常なエコー像

今回は、各組織の正常なエコー像を具体的にお示しします(図1)。




1. 骨

 骨は、周囲の組織と音響インピーダンスの差が大きいため、その表面で超音波を強く反射します。そのため、現在の超音波診断装置では、骨表面が高輝度に描出され内部は描出されません。しかし、疲労骨折や肋骨のひびなどの骨表面のわずかな異常や、骨表面に起きた骨壊死を発見することが可能です。


2. 軟骨

 運動器エコーでは、硝子軟骨と線維軟骨の評価を行う場合があります。

 硝子軟骨は、水分が多く含まれているため内部は均質な無エコー、境界面は明瞭な高エコーに描出されます。線維軟骨は均質な高エコーに描出されます(図2)。

 肘関節や膝関節の関節軟骨の評価が可能で、上腕骨小頭の離断性骨軟骨炎での軟骨の亀裂、膝関節症の菲薄化した軟骨の性状や厚みの計測ができます。

 半月板などの線維軟骨の小さな亀裂を明瞭に描出することは困難ですが、半月板の突出像は明瞭に描出できます。



運動器をエコーで診る!

324円/1記事(税込) 偶数月20日発行(著者および編集の都合により発行が前後することがございます)

筆者プロフィール

石崎一穂

三井記念病院臨床検査部マネージャー

石崎一穂

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