【最終回】 末梢神経の検査法および評価法
運動器をエコーで診る!
本連載は今号で最終回となります。
ご愛読いただいたみなさま、ありがとうございました。
運動器エコー検査は整形外科だけでなく、関節リウマチをみる膠原病内科や、家族性高コレステロールをみる内科などにまで広がりを見せています。末梢神経の評価は、脳神経内科の診療にも活用されています。
今回は、上肢前腕の正中神経と尺骨神経の検査法、評価法について解説します。
正中神経の検査法と評価法
正中神経は、肘関節レベルで上腕筋の表面側に存在し、上腕動脈と伴走しています。前腕では円回内筋の下をくぐり、浅指屈筋と深い指屈筋の間を走行して手関節部で指の屈筋腱と一緒に手根管に入ります。
検査肢位は、掌を上にして前腕を手台に乗せます(図1)。